トウシューズで立つ
Aさん、6月の発表会では、トウシューズでヴァリエーションを立派に踊られました。
1年前は軸も不安定で、トウシューズで立つに十分な筋力がまだ育っておりませんでしたが、
あの美しい悔し涙の後、レッスン回数を週4回に増やし、レッスン後も遅くまで自主練習を重ねてきましたね。
先ずはトウシューズで立つのに必要な、身体をしっかり引き上げた軸を作る、
骨をしっかり支える深い部分の筋肉を基本レッスンの中で地道に育てる、
そこからひたむきに精進してきましたAさんの、努力の成果です。
近年は、まだ骨も柔らかく筋力も育っていない小さいうちから、その時々の競争意識でトウシューズに飛びついてしまうお教室が、コンクールの場でも問題視されています。
そして、十分コントーロール出来ていない未熟な筋力ゆえに、怪我をなさる、
未熟な体の軸を支えようと間違った筋肉を使うことを覚えてしまい、修正の効かないものにしてしまう、
そうした、その子の大切な将来を閉ざしてしまう残念な指導をされているお教室もあるようです。
(発表会でトウシューズで踊ると言いましても、ただ基本的な立ちしかさせない、元々ヴァリエーションなど踊らせない、そういうお教室もあるようです。)
本当にその子の将来を考えるのでしたら、
1人1人異なる、骨の成長と、身体にかける力のバランスを丁寧にみつけ、正しく体を支える筋力を育てていくことが大切です。
その積み重ねの先に、必ず、トウシューズで踊れるようになります。